高等部3年 福島 美知江
| 早いもので、娘がトゥレーヌに入学しましてから、早や2 年と3 か月、そしてL3になりました。入学しました当初は、長いナァ〜、とため息が出ました。今では、え!あと7 か月と少しで卒業!この間に、日本の高校では得られない経験、フランスでの生活が一生の宝物となり、そして娘がこれから生きていく上での、物事を考える心の核にもなるたくさんの経験をしていると思います。 ホームステイでは、フランスの家族の一員に入れて頂き、フランスの風習、マナー、考え方を教わり、フランス語で会話をしている。この短い期間になんとすごいこと!!そして、家族の方々がたくさんの愛情を注いでくださいました。 娘はコンセルヴァトワールにも通っています。声楽とソルセイジュを学んでいます。学校と両立は大変だと思いますが、意外と楽しんでいるようにも思います。さまざまな年齢の方がいらっしゃり、学園とは又違った環境で学ばせて頂いているようです。 長期の休みには語学学校に通い、日本にはあまり帰って来ませんでした。そこでもいろいろと学ばせて頂いたのか、今までと違う一面も見せてくれました。今までは人任せなところが、自分で考え行動することが多くなりました。多感な時期、本人が磁石のようにいろいろな体験をし、知識を身につけているのがわかります。 学校では生徒会の一員として交流部長を務め、国際交流の行事のリーダーや、学校の行事のお手伝いなどをさせていただいております。また、日本文化研究の茶道部に入り、学校の行事でもある、いろいろな場所に出向いてお茶をたてたり、書道や折り紙を折ったりして、フランスの方々に日本の良さを知っていただく交流を先輩から代々受け継いで活動しています。私が昨年文化祭に訪問させていただいた折り、茶道部のお部屋にうかがいビックリ致しましたことは、60人ほどのフランス人の方が、神妙に座って下さって、お茶のお点前を興味深そうにジッと見ていて下さり、ひたすらたてたお茶を待って下さっているのです。ジンとしました。そして心の中で「ありがとうございます」とお礼を言いました。 寮では、寮母さんのお世話になり、寮での規律を守り、寮生とのコミュニケーションをとりながら人の気持ちを思い、人に対してのかかわり方、優しさを学んでいるようです。思うようにならないつらさも知ったと思います。これは帰省した折り、私に対する態度、表情でわかりました。こうした環境を与えて下さったトゥレーヌ、そして諸先生方に感謝、感謝です。 私は娘のいないつらさ、悲しさをがまんし、トゥレーヌに送り出しました。卒業し日本に帰国すれば、娘が私の知らないもっともっとたくさんの体験を話してくれる、それがどのようなものなのか、家族とお茶しながら、学んだことをゆっくりとたくさん聞くことが私の楽しみです。そのときに娘の成長を知ることができると思います。楽しみ、楽しみ、・・・・・・と思っています。これが娘からの私へのごほうびです。 |
高等部2年 福井 万紀子
| 「この夏休みはヨーロッパに旅に出かけるよ。期間は三週間、荷物は各自、用意すること。」広い世界を見せたく、当時、小6の娘と小4の息子と、往復チケットを手に気のおもむくまま、安宿を捜しつつ、ヨーロッパ数ヶ国を歩きました。「二つだけ約束。かばんの中にパスポートは必ず、入れること。荷物はずっと自分で持つのだから、持てる重さの範囲のもの。」足りない物は、現地調整出来ると思い、子供達にまかせてみました。現地で鞄の中を見てみると、服に合わせて6 足ものくつを入れていた娘、対照的に、下着数枚と、サッカーボール、USJ のお菓子の空き缶にカードを入れていた息子。両極端でおもしろいなあと思いました。今思えば親子で過ごせたキラキラした時間の流れでした。その時の体験があるためなのか、また子供達がもう少し小さい頃に、カナダからの大学生が我が家に1 年間ホームスティしていた経験があるためなのか、また、そのどちらでもないのか、いくつかの偶然が重なり昨春、フランスの地、甲南学園でお世話になることになりました。 「じゃ、行ってくる。」まるで隣街に出かけるように旅立っていった息子。スーツケースの中は、リストに載っている生活用具が入っているものの、手荷物の中は、パスポートと寄せ書きしてもらった小ぶりのサッカーボールと。あの時とあまり変わってないな、と一人、ニンワリ笑ってしまいました。 春・夏・秋・冬 一通りの季節を過し、「旅と生活とは違うねんなあ」と一言。親元をはなれ、いろいろな感情を経験したことと思います。 そして、3月11日、未曾有の大震災がおきました。過酷過ぎる現状に誰もが、何かできることは、と思ったことだと思いますし、あまりの惨情に涙がとめどなくながれたりもしました。ホームページにサッカーの試合観戦をし、募金活動の様子を見ることができたのは、とても嬉しいことでした。 思えば、生まれてきたことは奇跡で、平穏な毎日を過せるのは奇跡の連続なのかもしれません。 甲南学園で先生方をはじめ子供達がお世話になっている方々、ご縁あって異国の地で共に暮らす先輩方や同級生の仲間達、同じ気持ちを共有し合える保護者の方々に感謝です。人と人とのつながりの大切さを改めて感じる日々です。 子供が帰国する時、鞄には何が入っているのでしょうか。困難に負けないたくましい精神力や、人への思いやりをいっぱいつめて帰ってきて欲しいなと思います。 |
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